DeFiの高金利が注目されてます。
日本では銀行の金利は年0.001%程度で、100万円を預けても年間わずか10円の利息しか得られません。
一方でDeFi(分散型金融)では、10〜20%(場合によってはそれ以上)の金利が得られるため、注目されるのは当。
それって怪しいのでは?
どういう仕組みでそんなに利回りが出るの?
そう思いますよね。
そこで本記事では、DeFiの金利がどうやって生まれるのか、どんなサービスでどの程度の利回りが期待できるのか、そして高金利の裏にあるリスクについても、初心者の方にも理解しやすいように解説します。
DeFiについて詳しく知りたい方は、ぜひ最後までお読みください
DeFiの金利はどのくらい?

DeFiには、金利(利回り)が高いサービスが多く存在します。
たとえば、DeFiの中ではリスクの少ない「ステーブルコインのレンディング」でも、年利3〜6%程度が普通です。
もう少しリスクを取れる場合は、PancakeSwapのようなイールドファーミングを使えば、年10〜30%超の高利回りもあります。
これらは「怪しいサービス」ではまったくありません。世界中のアーリーアダプターたちが使い、自分の資産を増加させている、れっきとした「金融システム」です。
ただし、リスクもあります。利回りは日々変動しており、仮想通貨の価格変動リスクもあります。
安定した収益を目指すなら、まずはステーブルコインでの運用がおすすめです。
DeFiの金利とは?基本の仕組みをやさしく解説

DeFiによって得られる「金利」には、主に3つの種類があります。
- ステーキング
- レンディング
- イールドファーミング
それってなんのこと?
と思いますよね。わかりやすく解説します。
ステーキング
ステーキング(Staking)は、仮想通貨やトークンを「ネットワークに預ける」ことで報酬を得る方法です。
「Proof of Stake」とよばれるブロックチェーンでは、トランザクションの検証者として参加することで報酬を得られます。
保有する仮想通貨をプラットフォームに預け、ネットワーク運営に貢献することで報酬を得る仕組みです。
期間に応じた固定報酬のため安定性が高いことが特徴です。
一方で利回りは、DeFiとしては低め(比較的低金利)になっています。
レンディング
自分の仮想通貨を「貸し出す」ことで利息を得る方法が、レンディング(Lending)です。
借り手は「担保」として自分の仮想通貨を預けて借入を行い、その利息の一部が貸し手に還元されます。
銀行の貸付と同じ仕組みですが、DeFiではこれを個人が簡単に行えることが大きな特徴です。
スマートコントラクトによる自動化で処理速度が劇的に上がり、効率的な運用ができるようになりました。
イールドファーミング
イールドファーミング(Yield Farming)は、仮想通貨をDeFi(分散型金融)サービスに預けて利息や報酬を得る仕組みです。
仮想通貨を預けることで、取引手数料やガバナンストークンなどを受け取ることができます。
流動性プールに資金を提供することで、取引手数料の一部や追加のトークン報酬を得る、DeFi独特の方法です。
DEX(分散型取引所)などで取引が行われるたびに、手数料の一部が流動性提供者に分配されます。
金利の種類と目安

DeFiで高金利を狙うときに重要なのが「何を預けるか」です。
- ステーブルコイン(USDC、DAIなど)は価格変動が少ないため、安定的な運用が可能。ただし金利は比較的低め
- 仮想通貨トークン(CAKE、SUSHIなど)は高金利になる反面、価格下落リスクが大きい
投資対象によって「安定を取るか」「高リターンを狙うか」が変わるため、自分のリスク許容度に応じた選択が大切です。
DeFiプラットフォームによって提供される金利は異なります。
以下に主要なプラットフォームと、おおよその利回りを紹介します。
レンディングプロトコル
- Aave:ステーブルコイン(USDC, DAI)で1〜3%程度、ETHなどのメジャー通貨で0.5〜2%程度
- Compound:ステーブルコインで1〜4%程度、その他の暗号資産で変動あり
DEXと流動性提供
- Uniswap:人気ペアで5〜20%程度(価格変動リスクあり)
- PancakeSwap:BSCチェーン上で10〜30%程度の高APY
- Curve Finance:ステーブルコイン同士のペアで3〜8%程度
ステーキング
- Ethereum:ETH 2.0ステーキングで約4〜5%
- Solana:SOLのステーキングで約5〜7%
- Polkadot:DOTのステーキングで約10〜12%
重要な点として、ステーブルコインとその他のトークンでは、リスクと金利の性質が異なります。
ステーブルコイン(USDC, DAI, USDTなど)は価格が1ドル前後で安定しているため、純粋な「金利」として捉えやすいです。
一方、BTC、ETHなどの変動の大きい暗号資産では、金利に加えて価格変動のリスクとリターンが加わります。
一般的に、価格変動の大きい通貨のほうが金利は高いです。
DeFi高金利のリスク

DeFiの高金利は魅力的ですが、当然リスクが伴います。リスクを理解しないまま始めるのは危険です。
以下の主な3つのリスクについて解説します。
- トークン価格の変動
- プロジェクト破綻・詐欺
- プログラムのバグやハッキング
詐欺やハッキング…やっぱり怖い
そう思う人も多いでしょう。確かにそれらのリスクがある代わりに金利が高いのがDeFiです。
やるとしても、少額から始めることをおすすめします。
トークン価格の変動(インパーマネントロス)
イールドファーミングでペアを組んだ通貨の価格が大きく変動すると、預けた資産価値が減少する「インパーマネントロス(非永続的損失)」」が発生します。
これは、流動性プールに提供した2種類のトークン比率が調整される際に発生します。
特にイールドファーミングでは、インパーマネントロスにより、保有しているだけの場合と比べて損失が発生する可能性が高まります。
プロジェクトの破綻・詐欺
DeFiプロジェクトは比較的新しく、運営チームの経験不足や資金問題で破綻するケースもあります。
また、ハッキングによる資金流出も度々発生しています。2020年以降、複数のDeFiプロジェクトで数億ドル規模の資金流出事件が起きています。
新興のプロジェクトでは、運営者が突然資金を持ち逃げする「ラグプル」などの詐欺も存在します。
信頼性のあるプロジェクトかどうかの見極めが重要です。
スマートコントラクトのバグやハッキング
DeFiはスマートコントラクトと呼ばれるプログラムで動作していますが、このコードにバグがあると資金が失われる可能性があります。
監査を受けているプロジェクトでも、発見されていないバグのリスクはゼロではありません。
DeFiはコードで自動化されているため、プログラムにバグがあると資金が失われる可能性があります。実際、過去には数百万ドル規模のハッキング被害も報告されています。
高金利であればあるほど、リスクが高まる傾向があることを念頭に置きましょう。
また「規制リスク」も存在します。仮想通貨に関する規制は国ごとに異なり、突然サービスが利用できなくなる可能性もあります。
こうしたリスクが存在するからこそ、高い金利が提供されていると考えるべきでしょう。
高金利のDeFiサービス
ここでは主要なDeFiサービスについて概要を紹介します。
金利(利回り)の高いDeFiには、以下のようなものがあります。
Aave
イーサリアムやPolygonなど複数のネットワークで利用可能な最大級のレンディングプロトコルです。
ステーブルコインの運用に特に人気があり、安定した金利と高い流動性が特徴です。変動金利と固定金利を選べるのも魅力的です。
PancakeSwap
Binance Smart Chain上の代表的なDEXで、流動性提供により高いAPYを得られることで知られています。
取引手数料に加え、CAKEトークンによる追加報酬も得られます。ガス代(取引手数料)が安いので、少額からの運用も可能です。
Curve Finance
ステーブルコイン同士の交換に特化したDEXで、低スリッページと安定した金利が特徴です。
流動性提供者は取引手数料とCRVトークンという二重の報酬を得られます。価格変動リスクが低いため、安定した運用を求める人に人気です。
Yearn Finance
自動的に最適な運用先を見つけてくれる「イールドアグリゲーター」です。
複数のDeFiプロトコルを組み合わせて最大限の利回りを実現します。手動での運用が難しい人向けのサービスといえます。
DeFiで資産運用するときのポイント

DeFiの世界で金利運用を始めるなら、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 少額から試す
- ステーブルコインから始める
- リスクと金利のバランス
- 分散投資を心がける
異常に高い金利には必ず相応のリスクがあります。
精神的に不安的なる割合での資産を運用するのは、絶対にやめましょう。
また、一つのプロジェクトに全資産を預けるのは危険です。
DeFiで大切な資産を運用するなら、最新の金利情報や各プロジェクトの資金量などを確認することをおすすめします(DeFiTools、DeFi Pulse、CoinMarketCapのDeFiセクションなど)。
情報を比較しながら、自分のリスク許容度に合った賢い運用を始めましょう。
まとめ:DeFiの高金利を実感してみよう

DeFiは、銀行とはまったく異なる仕組みで運営されている分散型の金融システムです。
中でも「金利」は、預けるだけで資産が増える可能性があるため、注目されています。
銀行とは比べものにならないくらいの高金利がDeFiの魅力でもありますが、リスクもあります。
いきなり高利回りのプロジェクトに全資産を預けるのではなく、まずはステーブルコインを使って少額から試してみるのがおすすめです。
また、常に最新の金利情報やプロジェクトの信頼性をチェックしながら、無理のない範囲で運用を続けることが、長期的な資産形成につながります。
「銀行に預けてもお金が増えない」と感じているなら、DeFiの世界を一度覗いてみる価値はあります。
自分に合ったスタイルで、DeFiの可能性を体感してみてください。